

本日は、今回の買付商品での『BEST OF ALOHA』の御紹介&これまでの古着講座「アロハシャツ特集」を参考にしながら徹底解説していきたいと思います

御紹介のアロハシャツはこちら



まずこのアロハシャツが何なのか?そんな直球な疑問を一つ一つ順をおって説明していきたいと思います。
アロハシャツの柄は一体誰がデザインしたものか?そんな疑問を持った事はありませんか。
現代においてビンテージと呼ばれるアロハシャツブランドにはその元となる自店があり、柄をデザインするデザイナーの存在があります。
「アロハシャツ」をブランド名として登録した兄エラリー・チャンと、初期のハワイ柄を多数デザインした妹エセル・チャンが力を合わせ、戦前期有数の洋品店「キング・スミス」
エセル・チャンのデザインした『キヒキヒ柄』、『マロロー柄』はあまりにも有名な柄です。
そして、キング・スミスと並んで重要なショップが『WATUMULL'S(ワットムルス)』。
エルシー・ダースという初期のテキスタイル・デザイナーはハワイの著名画家であり、このワットムルスの身内として抱えられていました。
この他にも『KAHALA』、『KAMEHAMEHA』、『PALI HAWAIIAN STYLE』、『KILOHANA』、『MALIHINI』、『SHAHIIN'S』等など、それぞれにデザイナーの存在があり、そのブランドを有名にした所以ともいえる代表的な柄があります。
そんな中、伝説のデザイナーと呼ばれる巨匠が存在します。
『ジョン・'ケオニ'・メイグス』(以下メイグスと略します)
メイグスはアロハシャツの黄金期、すなわち1940〜50年代に活躍し、しかも現在確認されうる限り唯一生存している、伝説のハワイアン・テキスタイルデザイナーです。
当時の雑誌や新聞にたびたび登場し、また新柄が発売される時には「あのケオニが描いた」という説明がなされるほど、広く知られた存在でした。
そのメイグスの代表作品が画家ポール・ゴーギャン(※1)のウッドカット(木版画)柄です。
※1 パリに生まれたゴーギャンは、1891年にタヒチへ移住。そこで数々の名作を生み出しました。1896〜1901年に記された『ノアノア』もその中の一つです。版画とイラストとエッセイを組み合わせた著作で、当時のタヒチの様子が生き生きと描かれています。
メイグスは、ここに収められた版画をモチーフにし独自のアレンジを加えて、お土産的な柄とは違った、芸術性の高いユニークな柄を生み出したのです。
このゴーギャン・ウッドカット柄は1997年まで二作品とされていました。
しかし、若い頃、メイグスが憧れ、「ヒーロー」として尊敬していた『ウッドカット・プリント』の、幻の三作品目のデザイン画が発見されたのです。
第一作と第二作は50年代にカメハメハ・ガーメント社によって製品化されていましたが、第三作がデザイン画まで描かれながら日の目を見ないで終わっていたことはそれまで誰にも知られていなったのです。
第三作は東洋エンタープライズに依頼し、配色等の指示を出し、約50年振りに完成しました。
このようにしてメイグスの監修のもとで始まった「ケオニ・オブ・ハワイ」はその後も、新たに書き下ろした新作と、彼が描いたことが分かっている作品の復刻とを織り交ぜながら枚年発表されています。

カメハメハ・ガーメント社製 Mサイズ



ゴーギャン・ウッドカットの第二作。第一作目同様、版画風に描かれた細かな絵と、その上に大胆に色を乗せた版画風の彩色との組み合わせが目を引きます。

ゴーギャン著『NOANOA』の文字が見受けられます。

バンブーボタン…繊維の詰まった竹で作られ、磨くと光ります。根に近い部分がより高密度です。

素材は、レーヨン平羽二重…経糸と緯糸にフィラメント・レーヨンを使用した平織りの布地です。肌触りが柔らかく、光沢感のある生地です。
さて、なんとなくでもなんかすごい歴史があるんだなぁ〜って分かって頂けたでしょうか。
まだまだ語り尽くせない点もございますが、今日の講座はここまでとさせて頂きます。
最後にこちらのPRICEです。
128,000円+TAXとなります。
明日は夕方には買付け送り分第二便も到着予定ですので、皆さまのお越しお待ちしております


販売済みです。